EDUCATION M&A GUIDE

教育M&Aとは
会社売却・事業承継の基本

教育事業の承継は、売上や利益だけではなく、講師・生徒・保護者・地域との関係をどう引き継ぐかが重要です。

譲渡方法は、運営主体と承継する約束から選ぶ

教育M&Aは、教育サービスを次の運営者へ引き継ぐ選択肢です。株式会社が運営する教室と学校法人では、利用できる手法や手続きが異なります。法人・施設・講座のどこまでを対象にするのか、最初に整理しましょう。

  • 株式譲渡:対象会社は存続しますが、株主変更時の承諾条項、借入・保証、過去の債務などを確認します。
  • 事業譲渡:教材・設備・契約などの対象を特定し、賃貸借、雇用、受講契約等の承継手続きを個別に確認します。
  • 学校法人:株式会社と同じ株式売買を前提にせず、役員体制、合併や設置者変更などの方法と所轄庁の手続きを検討します。

詳しくは 教育M&A完全ガイド と 学校法人の承継 をご覧ください。

価格を考える前に、授業と入金を対応させる

在籍者数や売上高だけでなく、授業を提供し続けるために必要な費用を確認します。創業者が担当していた授業・教務・営業の代替費用を含め、引継ぎ後の収益力を検討することが大切です。

  • 校舎・講座別に、生徒数、入退会、休会、授業単価、講師原価、賃料を同じ期間で集計する。
  • 前受授業料を、受領済み額、提供済み授業、残授業、返金条件と照合する。
  • 未払講師報酬、教材代、敷金・保証金、リース、設備更新、システム改修を整理する。
  • 企業価値、株式の譲渡対価、株主の税引後の手取りを分けて考える。

一律の倍率や他社の公表価格だけで自社の価格は決まりません。条件をそろえた資料を基に、専門家と個別に検討します。

受講契約・個人情報の引継ぎを先に確認する

一定の要件を満たす語学教室・家庭教師・学習塾等には、特定商取引法の特定継続的役務提供に関する規制があります。対象となるサービス・契約期間・金額、書面、解約・返金の扱いを確認し、提供していない授業の負担を契約で明確にします。消費者庁の制度説明で適用条件を確認できます。

生徒・保護者の名簿、成績、連絡先は、初期検討では必要な集計情報から共有します。事業承継に関する個人情報の取扱いには条件があり、秘密保持契約だけで無制限に開示できるわけではありません。閲覧者、利用目的、安全管理、交渉不成立時の返却・削除を決めます。個人情報保護委員会のガイドラインと、生徒情報・個人情報の実務解説を確認してください。

教育事業6分野の確認事項

学習塾・予備校

校舎別採算、講師・教室長、生徒継続、受験期の説明を確認します。

語学スクール

残レッスン、振替・返金、講師契約、法人契約を確認します。

幼児教育・保育

施設類型、運営主体、行政手続き、職員配置、保護者対応を確認します。

学校法人

意思決定機関、寄附行為、資産、負債、所轄庁との調整を確認します。

相談前に揃える資料と、引継ぎの日程

資料がすべて揃う前でも相談できます。まず、事業概要、譲渡したい範囲、希望時期、残したい教育方針を一枚にまとめます。詳細資料は、開示先と管理方法を確認してから準備します。

  1. 収益と受講:決算書、月次試算表、校舎別損益、在籍・退会・休会、前受授業料の明細。
  2. 人と契約:講師・教室長の役割、雇用・委託契約、受講約款、賃貸借、FC・教材契約。
  3. 権利と運用:教材・動画・システムの権利者、ライセンス、個人情報管理、必要な行政手続き。
  4. 実行後:学期、受験、講習、契約更新の日程と、講師・保護者への説明、初回授業の担当を対応させる。

資料の詳細は 教育M&Aのデューデリジェンス資料、手続き全体は 価格評価・契約・引継ぎの完全ガイドへ進んでください。

本ページは一般的な検討事項の整理です。法務・税務・許認可は個別案件に応じて専門家・所轄庁へ確認してください。編集方針はこちらに掲載しています。

匿名相談・秘密厳守

売却を決める前の段階から、匿名でご相談いただけます。

校舎名・会社名を伏せたまま、譲渡可能性、買い手候補先の有無、従業員・講師・生徒・保護者への影響を整理します。